Webサイトの重要性が高まっている昨今、自社のWebサイト活用にお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか? 本コラムでは、良いWebサイトをつくるためのポイントを専門知識がない方にもわかりやすく解説します。各ポイントをセルフチェックすることで、デザインやコンテンツ、アクセシビリティ、正確性・継続性、セキュリティ・情報管理といったカテゴリーごとにWebサイトの課題が見えてきます。ぜひチェックしてみてください。
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【デザイン】
☑トップページにはわかりやすいサイト名称・ロゴ等を配置してある
Webサイトにも必ず自己紹介が必要です。自己紹介がなければ、どんなサイトか分からずに困ってしまいます。自己紹介の基本といえるサイト名称や企業ロゴ、サービス名などは、トップページの目の付きやすいところに配置しておきましょう。
☑トップページ以外のページからもサイト内の他のメニューに移動できる
トップページだけでなく、どのページを開いてもメニューが表示されており、そのメニューからすべてのページに移動できるようになっていますか。全ページに共通して表示される案内メニューを「グローバルナビゲーション」といいますが、それが全ページにおいて同じ位置に表示されていることが基本です。
☑リンクやボタンは「押せる」ということが明確にわかるデザインになっている
リンクボタンがひと目でわかるカタチやデザイン、色、テキストになっていますか。また、マウスをかざすことで、色が変わったり、アニメーションが起こったりすることで、リンクボタンであることがより視認しやすくなります。
☑各種メニューやページタイトルなどの重要な情報はスクロールせずに見える範囲に置いてある
ページをスクロールすることによって、グローバルナビゲーションや各種メニュー、ページタイトルなどが隠れてしまっていませんか。もし別のページに移動したいとき、スクロールを戻し、再びメニューを表示させないといけないのは不便です。グローバルナビゲーションや各種メニュー、ページタイトルなどはスクロールしても動かないように固定させておくと、操作性が向上します。
☑どのページからも目的のページに容易に遷移できる
コンテンツが複数ページにわたっているのに、次のページに遷移するリンクボタンがない。「詳しくは○〇をチェック」と案内しているのに、そのページに遷移するリンクがないなど、ユーザーが見たいページあるのに遷移できないということはないでしょうか。どのページにおいてもユーザーが見たいページに容易に遷移できるようなリンクボタンやメニューの配置を心がけましょう。
【コンテンツ】
☑サイトの目的や紹介がひと目でわかる場所に設置されている
Webサイトには自己紹介が欠かせませんが、サイトの名称やロゴだけでなく、目的や簡単な紹介を入れることで、ユーザーがよりスムーズにWebサイトを閲覧することができます。トップページならWebサイト全体の紹介、それ以外のページなら各ページの目的や概要をわかりやすい場所に表示しましょう。
☑各コンテンツには一定のルールをもったタイトルをつけてある
コーポレートサイトなら「会社概要」「サービス紹介」「実績紹介」「採用情報」といったタイトル、ECサイトなら商品名や商品ジャンルといったタイトルが、表示場所やデザインなどに一定のルールを設けて表示されていますか。ルールがなく、バラバラになっていると、ユーザーが困惑してしまいます。
☑専門用語を使用しないか、専門用語がある箇所には注釈を入れてある
各業界で当たり前に使われている用語であっても、一般の方々にとってはなじみがないものです。Webサイトは誰もが閲覧できるオープンなものなので、どんな方でも理解できるようなわかりやすい言葉や表現を心がけましょう。もし専門用語を使用する場合は、一般の方でもわかるような解説や注釈を入れてください。
☑送り仮名や漢字・カナ使用のルールは統一されている
同じ言葉でも、ある箇所では漢字、別の箇所では平仮名になっていませんか。Webサイトに限らず、送り仮名や漢字、カナなどの表現を統一しておくことは基本です。表現にルールを設け、Webサイト制作に関わる全員に共有し、Webサイト全体が読みやすい文章になるようにしましょう。
☑ソリューションやサービスの情報は一貫して掲載されている
ソリューションやサービスの情報は、もっともユーザーに伝えたい情報です。その特徴や魅力に関するコンテンツを掲載していますか。掲載している場合も、ユーザーが理解しやすく、興味を持つような内容になっていますか。ユーザーの目線になって、写真やイラスト、図表、キャッチコピーなどを用いて“伝わる表現“を心がけてください。また、価格改定や仕様変更などがある場合は、WEBサイト全体にきちんと反映されているかを確認してください。
【アクセシビリティ】
☑スマートフォンサイトの整備、ウィンドウサイズの違いへの配慮などマルチデバイス対応がされている
今、Webサイトは、パソコンよりもスマートフォンやタブレットで閲覧されるほうが多くなっています。パソコン画面のみを想定してWebサイトを作成し、スマートフォンで閲覧すると表示が崩れてしまう…、文字が小さくて読めない…とったケースも。パソコンやスマートフォン、タブレットなど、どの端末からアクセスしても問題無く閲覧できるようにする「マルチデバイス対応」を行いましょう。
☑コントラストが低すぎたり、彩度や明度が同等の色を隣に配置したりしていない
Webサイトは、ユーザーのデバイスや設定、使用環境によって、見え方が異なってきます。どのような場合でも、なるべく視認しやすいような配色やデザインを行ってください。Webサイト制作の際には、ひとつのデバイスの画面だけではなく、さまざまなデバイスや使用環境でも視認性をチェックすることが望ましいです。
☑alt情報(画像の代替テキスト)を設定してある
Webサイト上にある画像や動画が、通信環境またはネットワークの問題などにより、うまく表示されない場合があります。そんな時に画像や動画の代わりとなるテキストを表示させるのがalt情報です。このalt情報を設定することで、検索エンジンの情報収集を行うクローラーが画像の内容を理解できるようになるため、検索で上位に表出させるためのSEO対策にもなります。
☑音声ブラウザに対応している
音声ブラウザに対応している場合は、合成音声がWebサイトのテキスト情報を読み上げることが可能になります。これにより、視覚障がいがあるユーザーもWebコンテンツを理解できるようになります。また、画像や動画にalt情報を設定しておくと、音声ブラウザは代替テキストを画像や動画の説明として読み上げます。
☑ブラウザの機能以外で文字サイズを変更することができる
文字サイズはブラウザの機能で変更可能ですが、ブラウザによって変更方法が異なるなど、わかりづらい点もあります。ブラウザの機能ではなく、Webサイト上において文字サイズを調整できるようにしておくと、とても便利です。誰もが視認しやすく、利用しやすいWebサイトをめざしましょう。
【正確性・継続性】
☑サイトマップは最新の状況に整備してある
サイトマップは、Webサイト全体のページ構造を表した一覧のようなものです。ユーザーにどのようなページがあるかを伝えるHTMLサイトマップと、検察エンジンにサイト内のページを認識させるXMLサイトマップがあり、これらサイトマップを常に整備しておくことで、ユーザーの利便性が高まり、検索エンジンにも認知されやすくなります。
☑定期的に更新している
Webサイトの利点は、いつでも情報を更新でき、常に新鮮な情報を発信していけることです。そのメリットを最大限に生かすためにも、定期的な更新を心がけましょう。更新の目安は、Webサイトの目的やコンテンツによって異なりますが、最低でも1ヶ月に1度は更新を行い、Webサイトを新鮮な状態にしておくことが望ましいです。
☑古い情報が残っていない
古い情報が残っていると、ユーザーに誤った情報が伝わる可能性があるほか、Webサイトやサイト運営者への信頼が薄れていきます。ユーザーが再びサイトを訪れることも減り、定着率も低くなるため、古い情報は削除し、常に新しい情報を掲載するようにしてください。
☑工事中のページがない
ユーザーがクリックしたページが、工事中で表示されないことはないですか。こうしたケースも、Webサイトへの信頼を落とすことになります。ページを改修する場合は、ユーザーが改修中のページに遷移することがないようにしましょう。
☑リンク切れでアクセスできないページはない
リンクボタンやメニューボタンをクリックした先のページがなく、表示されないといった「リンク切れ」はありませんか。Webサイトの更新や改修によりページを削除した場合は、そのページへのリンクを設定している箇所がないかをチェックしてください。
【セキュリティ・情報管理】
☑プライバシーポリシーのページを設けてある
プライバシーポリシーとは、Webサイト内で収集した個人情報の利用目的や管理方法をユーザーに伝えるもので、個人情報保護方針とも呼ばれています。企業が個人情報を保有した場合、その利用や管理について公表することが個人情報保護法で義務づけられているため、Webサイト内で個人情報を取得する場合は、プライバシーポリシーのページを設けるようにしましょう。
☑問い合わせフォームに「個人情報の取り扱いについて」の同意項目を設けてある
Webサイト内で個人情報を収集・利用する場合は、本人の同意が必要であることが個人情報保護法で定められています。問い合わせフォームなどで個人情報を収集する場合は、プライバシーポリシーを提示するとともに、同意項目を設けてください。
☑企業からのコンタクトや情報取得を配信停止・拒否することができる
メールマガジンなど、ユーザーの情報を利用しコンタクトを取る場合も、個人情報保護法の対象となります。コンタクトや情報取得の拒否・停止ができるようにするとともに、拒否・停止を希望される方には速やかに対応できるよう仕組みを整えておきましょう。
☑SSL/TLS1.2に対応している
SSL/TLSは、悪意のある第三者からパスワードなどの重要情報を盗聴・改ざんされないよう、インターネット上でデータを暗号化して送受信する仕組みのことです。セキュリティ上、安全に通信するために欠かせないものであり、そのバージョンが「1.2」以上に対応していることをチェックしてください。
☑CMSを利用している場合、管理ページは外部からアクセスできない仕組みになっている
CMSとは、Webの専門知識がなくても、Webサイトの更新や運用ができるシステムのことです。管理ページにログインするためのIDやパスワードが必要ですが、IDやパスワードは管理者のみで扱い、外部に流出しないように管理が必要です。部外者が管理ページにアクセスした場合、個人情報の漏洩やWebサイトの改ざんなどにつながりかねないため、厳重な管理が必要です。
まとめ
Webサイトは、これらカテゴリーのすべてを欠けることなく、総合的に構築していくことが大切です。定期的にセルフチェックを行い、ユーザーの満足度が高いWebサイトをめざしていきましょう。
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