Webサイトリニューアルを検討した際、制作会社から出された見積もりが想定していたよりも高く、リニューアルを躊躇された経験のある方は多いのではないでしょうか。しかし「リニューアル」だけがサイト改善の手段ではありません。
今回は、「サイトのリフォーム」という新しい考え方をご紹介します。
戸建ての「建て替え」「リフォーム」と同じ考え方
例えば、一戸建ての家を想像してみてください。古くなった家を刷新するには「建て替え」という選択肢ももちろんありますが、「リフォーム」という考え方もあります。建て替えであればイチから制作することになるため、予算も高額で納期も長くなります。一方、リフォームは元の家の部分を活かしながら手を入れるため、予算を最小限に、納期も短くすることができます。同じように、Webサイトにも新しいサイトを制作する「リニューアル」と、部分を活かして改修する「リフォーム」があります。
元々のサイトのデザインが気に入らないため、全てやり直したいということであれば、リニューアルとなりますが、サイトの反響を増やすためにリニューアルしたいと考えていらっしゃる場合は、必ずしも全てをリニューアルしてやり直す必要はありません。サイトの反響を増やすために必要な改善箇所を部分的に修正するだけで、サイトの反響が伸びるケースもあります。戸建てのケースで考えると、住まいの部分的な悩み、課題、問題を改善するために建て替えではなく、リフォームを選択するというのと同じです。
「サイトのリフォーム」は効果検証しながら進められる
サイトのリフォームは、リニューアルと異なり少しずつ改修を進めていくことができるため、改修前後の効果検証をしながら進められます。リニューアルの場合、リニューアルした後で効果検証してみて、想定していた効果改善ができていないと再度追加費用を掛けて改修する必要があります。その場合、リニューアルで掛かった大きな費用にプラス費用が発生することになってしまいます。
その点、リフォームの場合は、効果検証しながら、リスクを最小に抑えた状態で着実にサイトを改善していくことができます。費用に関しても大きな出費は無く、毎月改修した部分の費用だけを支払えばOKなので、負担が軽いというのも大きなメリットです。
着手すべき優先順位を付けて進められる
最優先して解決すべき課題から優先順位を付けて進めることができるのもリフォームのメリットです。3ヶ月~6ヶ月ほどの期間をかけて複数箇所を改修すれば、リニューアルしたのでは?と思えるくらいガラッとサイトを変えられることもあります。見切り発車で急いでリニューアルをするよりも、少しずつ改修を進め、効果検証し、改善を実感しながら中長期的に取り組むリフォームの方がリスクも少なく、予算の負担も軽くなります。
急ぎのプロジェクトではないのであれば、リフォームでのサイト改修をおすすめします。
全部をリニューアルして、作り直せばいいわけではない
Webサイトの改善を検討する際は、費用を掛け、リニューアルし、全てを作り直せばよいというわけではありません。現状のサイトの課題点を明確化し、その課題をピンポイントで解決できれば、反響のあるサイトに生まれ変わることができます。現状のサイトの課題点を整理し、解決のための改善提案を行えるかどうかという点は、制作会社の腕の見せどころです。
費用をかければ、その費用を回収できるくらいの効果が見込めるかというとそういうわけではありません。場合によっては、リニューアルを行った方がいいケースもありますが、すでにCMSなどを導入しているサイトであれば、リニューアルではなくリフォームで解決することも十分可能です。
CMSを導入していないサイトの場合は、今後のサイトの更新性なども考慮するとリニューアルとともにCMSの導入をオススメします。一度CMSを導入してしまえば、その後はリニューアルではなく、リフォームでサイト改善することが可能になります。
サイトの改善を考える際は「リニューアル」だけでなく、今のサイトで活かせる部分は活かした上で「リフォーム」して改善するという考え方ももっておくと、費用を抑えて、効果を最大化させることが期待できます。