Webサイトのリニューアルを行う際、実施内容や予算と共に、スケジュールは重要な要素です。ただし、サイトの規模はもちろん、作業範囲や追加したい機能によって制作期間は大きく変動することに。今回は、サイトリニューアルのスケジュールを決める際に知っておきたいことを解説します。
何をリニューアルするかでスケジュールは変動する
ひとくちにサイトリニューアルといっても、サイト規模の大小や、どんなサイトをリニューアルするのかによって、スケジュールはもちろん費用も大きく変わります。
また、サイトリニューアルに必要なのは、デザインやシステム構築にかかる時間だけではありません。実施内容を決めるための打ち合わせ、カスタマージャーニーマップやユーザーシナリオの作成、キーワード選定、そしてこれらを踏まえた要件定義をまとめる作業に、予想以上の時間がかかることもしばしば。更にCMSなどを導入する場合、サーバーやデータベースの構築(バックエンド)などの開発期間も必要となることも知っておきましょう。
打ち合せ段階で多方面とコミュニケーションを取っておく
まずはリニューアルの目的を明確にし、現状サイトの変えるべき点を洗い出します。その際、関連する部署からも意見を出してもらいましょう。その後Web制作会社と打ち合わせし、新たに何を実施・実装すべきかを相談・整理して要件定義を行うことで、具体的なスケジュールが引けるようになります。
また、決まった内容はこの段階で関連部署をはじめ上司や決裁者へ提出し、承認をもらっておくことをおすすめします。というのも、この周知作業をおろそかにすると、後から「思っていたイメージと違う」「やっぱりこの機能も加えて欲しい」という声が多方面からあがって追加修正が発生し、公開スケジュールが大きく遅れてしまうからです。
「とにかく早く着手したい、新デザインが見たい」という気持ちはとても理解できますが、事前打ち合わせや要件定義の段階で多方面としっかりコミュニケーションを取り、完成イメージを共有することで、結果的にあらゆる作業がスムーズに進むでしょう。
リニューアル期間を左右する要素とは
また、Webサイトの制作期間を左右する要素として次のようなことが挙げられます。
・サイトの規模感
小中規模(キャンペーンサイトや10ページ前後)…比較的短期間
大規模(100ページ超)…より長期間
・掲載するコンテンツの内容
イメージ写真、オリジナル動画、専門家コラム、診断チャートなど、それぞれの制作期間が別途発生
・CMS導入の有無
サーバーやデータベースの構築が必要
・導入したい機能が基本機能にない
オリジナルで開発する期間が必要に
制作期間はリニューアルを行うサイトの規模や、作業の難易度と密接に関わってきます。作業工数が多くなるとWeb制作会社の作業時間が増える、すなわち費用も上がってくることも理解しておきましょう。
スケジュールを決める工程
ここまでの内容を踏まえ、スケジュールを決める工程をまとめました。
- 関連部署やWeb制作会社とリニューアルの目的やタスクを整理する
- 要件定義を行う
- 決まった内容を関係者へ周知する
- 技術担当者へ作業工数を確認する
- 社内担当者への確認時間を調整する
- 確認した工数を管理ツールなどにまとめる
まとめ
Web制作は建築と比較されることが多いですが、サイトリニューアルは家のリフォームに例えるとイメージが湧きやすいかもしれません。自宅の不便なところを洗い出し、施工業者に予算・スケジュールを伝え、その中で対応できる作業を事前にしっかり話し合うことで、納得のいくリフォームができます。
サイトリニューアルにおいても、プロジェクト内でコミュニケーションを取りながら目的を整理して要件定義を行い、関わるメンバー全員が完成イメージを共有することで、適切なスケジュール進行ができるでしょう。